『群像2月号』 はあちゅうデビュー小説(一部ネタバレ注意)

講談社の『群像2月号』を買った。普段、いった文芸誌は買わないのだが、今回は例外だった。

 以前からTwitter上でフォローしていた、はあちゅうさんの小説が掲載されていたからです。

 はあちゅうさんは慶應義塾大学出身のブロガーで、最近話題の広告代理店「電通」に勤めた後、独立してフリーランスとなったようです。女性の気持ちや考えを正直につづったブログや著書は、一部で反感をかったようだけど、徐々に人気が高まっているみたい。

 と、偉そうな口調で書き連ねましたが、私からすると雲の上にいるような存在で、おまけに読んだことある著書は『半径5メートルの野望』だけという。

 

 Amazonはあちゅうさんの著書のレビューを見てみると、賛否の分かれる著書が多いが、私はアンチがたくさん湧いてくる人物をみると、その人のことを余計知りたくなる性質なので、どんどんはあちゅうさんのことが気になりました。

 とはいえ、その著書を何冊も買うようなことはせず、Twitterの更新ばかり見てきたわけですが、今回の『群像2月号』にははあちゅうさん初の小説が掲載されていることをご本人のリツイートで知り、しばらく悩んだ末に近所の本屋さんで購入(たぶん最後の一冊!)。

 

 帰宅後、母が作ってくれたトンカツを頬張りながらも意識は『群像』へ。早く読みたい気持ちを何とか抑えて夕食を食べ終え、読み始める。

 

 今回掲載された作品は3作。いずれも短編で、3作とも女子大生が主人公。「作者自身をモデルにしてるのかな」などと考えながら、どの作品も楽しく読ませていただいた。

 とくに3本目に掲載されている『六本木のネバーランド』が一番気に入りました。

物語は、慶應義塾に通う主人公・美幸が、友人の美咲の紹介で、投資銀行に勤める「森さん」と出会うところから始まる。仕事に疲れ果て、美幸のことを性の対象として見ない「森さん」は海外出張後、美幸とメールのやり取りをすることになる。

これ以上書くとネタバレになってしまいますが、この作品では大人の男性を「メッシー」程度にしか見てなかった割に、メールのやり取りをしていく過程で「森さん」のことを癒したくなるという美幸の心理描写が、とても丁寧に描かれており、読んでいるこちらも引き込まれていきました。

 

 はあちゅうさんのハウツー本を購入することは、今後もないでしょう。しかしながら、はあちゅうさんの小説には次の作品を読みたくなるような魅力がちりばめられております。「小説家・はあちゅう」の次回作を楽しみに人生を過ごすこととします。